人材育成コラム

より良い人材を育成し組織を活性化することはすべての企業・組織の永遠のテーマです。本コラムでは人材育成のプロ講師がお役に立つ情報や最新のトレンド等を皆さまに紹介してまいります。「もっとこんなことを知りたい!」といった要望や感想がありましたらご連絡をお待ちしております。

新人の現状と指導体制とは

今年4月、新入社員を迎えてから半年以上が過ぎました。皆様の会社では、いかがでしょうか?
イキイキと働いている様子は見られますか?

新入社員私たち講師は3月から4月に新入社員研修、5月からはフォロー研修、実践研修、等々、業種や時期に合わせてご指導に伺います。
その際、人事担当者から「先生、今年の新人はどのような感じですか?今までと違いを感じたりしますか?」と問われることがあります。
こんな時決まって私は、「今時の新人は・・と感じてしまうのは、今も昔も管理者が必ず思うところですよね。」と申しています。

しかし最近はそこに「とても素直で大人しく、指示されたことはキチンとやるように努力をしている方が多いと思います。ただ、昨年あたりから直ぐに辞めてしまったり、心が病んでしまう新人が増えたように聞いています。」と加えます。すると、「実はうちも・・。」と話を切り出される企業が少なくありません。

何故、今時の新人は、せっかく就職した会社を早くに退職を決意したり、心が辛くなるほど自分を追い込んでしまうのでしょうか。  
昔から管理職と新人には、コミュニケーションギャップなる価値観のギャップが問題視されますが、今の管理職の皆様が新人だった頃を思い出してみてください。皆さんが就職したら欲しいと思っていた物は、いったい何でしたか?

新入社員  消費者庁の『消費生活に関する意識調査』の中で「豊かな暮らしに最も重要だと思うもの」として、
1980年代の若者は、1位 住宅、2位 車、3位 海外旅行でした。
近年は、1位 お金、2位 時間 3位 家族や友人との繋がり(人間関係)となっています。

時代の移り変わりと共に、かつては「物、機能、ステータス」といったハード面の物的要求が高かったのに比べ、今は「お金(経済的不安に備える)、時間、心、体験」といったソフト面、精神的欲求が重要になっているということです。
このことは、今後ますますIT化が進み、少人数体制で成果を出さなくてはならない今、無視できない課題の一つと言えるでしょう。

この変化は、新入社員採用時の問題だけではなく、採用後の職場での指導、コミュニケーションのあり方、お客様への接客 等々、企業体制として「物から人へ」、人的サービスの質的向上が求められていることにほかなりません。新入社員だけでなく指導にあたる管理者から根本的な意識改革や時代に即した指導方法見直し等、今まさに実践的な先を見据えた研修の必要性を感じています。

講師紹介
竹岡 聡子(たけおか さとこ)
おもてなし経営デザイン研究所
コミュニケーションデザイナー

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